みそさざいの囁き(浅木ノヱの季語のある暮し)

生活の中に詩を、俳句を。季語のある暮しを楽しみます

極月

                                           湘南の空師

極月の日差し大事につかひけり ノヱ 

 12月と聞くだけで、心急く思いがしてきます。ことにお天気が良い日には、あれもこれもと、しなければならないことが満載(のような気がするの)です。

 つい先日、近くの家で、3人組が椰子の古葉を取り除く作業をしていました。下のメンバーの指示で上の人が切っていくのですが、海からの風が強く、上の人は時折、首をすくめ、とがった椰子の葉先と格闘しているようでした。これも年末にむけての作業の一つなのでしょう。

 葉を一枚とるたびに雲の形が変わり、空が整っていくようで、高木の伐採作業者を「空師」と呼ぶのが納得です。

 但しこの日は、雲が雲を呼び、真っ青だった空が最後には曇ってしまったのが少々残念でした。